Camino de Santiago

巡礼者との対談/明日の夢 Yuta Sawada

第3章 到着

巡礼証明書

編集F:
終点のサンティアゴに入ったときは、どうするんですか?
澤田:
大聖堂では毎日ミサをしているんですけど、その前にみんな到着しちゃうんですよ。だから早く着いた人は先に巡礼事務所に行って、クレデンシアルを見せ、必要な書類に記入して、巡礼証明書(COMPOSTELAコンポステーラ)をもらいます。
編集T:
それは大聖堂の中で?
澤田:
外です。歩いて2、3分のところにあります。この巡礼証明書の文章は全部ラテン語ですけど、欧米の人たちにはラテン語の名前があるんですよ。それで事務所の人がその人のラテン語名をこんなぶ厚い本の中から探しだして、名前を入れてくれるんですね。日本人にはないんですけど。
編集T:
ペテロとか?
澤田:
そうですね。日本人はダメですけど、でもリサとかラテン語っぽい名前だったら探せますね。僕の場合、雄太なので、そんな名前はないんですが、一応、探してくれました。
編集F:
巡礼証明書を発行してもらった後、大聖堂のミサに行くんですか?
澤田:
ええ、ミサが何時からかは覚えてないですけど。
編集T:
大香炉(ボタフメイロ)による祝福は、毎日やってるんですか?
澤田:
僕のときはありましたが、詳しくは知りません。
※編集部注/ミサの時間と大香炉(ボタフィメイロ)
巡礼者用ミサは毎日正午(12時)からはじまる。大香炉(ボタフィメイロ)が毎日焚かれるのは「聖ヤコブの年」のみで、普通の年、毎日は焚かれない。大聖堂の行事の日およびグループから事前申請があり、許可がでた場合に焚かれる。
編集F:
そこは誰でも歓迎されるんですよね。
澤田:
そうですね。観光客もいます。
編集F:
地下にサンティアゴの遺骸の棺があって、その上に彫刻がありますよね。あれもみんなオープンなんですか?
澤田:
そうです。
編集T:
みんな後ろから肩をなでたり、頭をさわったりしているそうですね。
編集F:
サンティアゴの遺骸が置いてあるんですよね。
澤田:
そうですね。ここでサンティアゴの遺体が発見されたと言われています。
※編集部注/聖遺物
サンティアゴだけでなく、キリスト教世界には「聖遺物崇拝」があり、様々な効験があると信じられているので、カトリック教会に行くと、みんな聖者に関係するものに触っていく。

石の柱

澤田:
あと大聖堂の入り口に、石の柱があります。中に入ったところなんですけど、その柱に手の跡がついて窪んでいるんですね。巡礼者が何世紀もの昔から触ってきたので、石が磨り減ったと言われています。
編集部注/エッサイ(ダビデの父)の樹
イエス・キリストの系図で「新訳聖書」の「マタイによる福音書」第一章に書かれている家系図を木の枝で表現している。